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    照明器具のLED化①コラム スタッフコラム

    2022.06.21

    侮れない! 照明器具の“数のコスト”

    7月1日、2015年以来7年ぶりとなる全国規模の節電要請期間がスタートしました。老朽化した火力発電所の休廃止や、今年3月に発生した福島県沖地震の影響により電力供給力が低下しているためで、現在予定されているのは7~9月と年明け1・2月の計5カ月間。冬期は、違反企業に罰金を科す電力使用制限令の発動も検討されています。

     

    家庭内の節電に冷暖房器具の省エネ化が欠かせないことは、前回コラム「省エネエアコンで環境&家計に優しい夏を」でご紹介した通りですが、それでもまだ決して十分とは言えません。というのも、冷暖房は一家に1~4台程度で稼働シーズンは夏・冬のみ。それに対し、家庭内の照明器具設置台数は平均16.7台(一般社団法人 日本照明工業会「令和3年『あかりの日』調査結果報告」より)で、季節を問わず年中稼働。仮に、冷暖房1台、照明6台として年間消費電力量に換算すると、照明による消費電力が冷暖房のそれを優に上回る結果となってしまうのです(下記参照)。

     

    ☆消費電力515Wの冷暖房を一日6時間稼働させた場合

    0.515(kW)×6(時間)=3.09(kW)

     

    ☆消費電力75Wの蛍光灯照明を一日6時間稼働させた場合

    0.075(kW)×6(時間)=0.45(kW)

     

    ☆消費電力85Wの蛍光灯照明6台を一日6時間稼働させた場合

    0.075(kW)×6(時間)×6(台)=2.7(kW)

     

    ★消費電力515Wの冷房器具と670Wの暖房器具を一日6時間、3カ月ずつ(計6カ月)稼働させた場合の消費電力量

    0.515(kW)×6(時間)×92(日)=284.28(kW)

    0.670(kW)×6(時間)×90(日)=361.80(kW)

    284.28+361.80=646.08(kW)

     

    ★消費電力75Wの蛍光灯照明6台を一日6時間、365日稼働させた場合の消費電力量

    0.075(kW)×6(時間)×365(日)×6(台)=985.5(kW)

     

    さらに、これを電力量料金1kwh あたり17円と仮定して年間電気代に換算すると、

     

    冷暖房器具1台:約1万983円(年間)

    蛍光灯照明6台:約1万6753円(年間) ※冷暖房1台分より5770円高い

     

    となります。

     

    蛍光灯の場合は照明器具3~4台で冷暖房と同等の、蛍光灯より電力消費が高い白熱灯であれば、さらにそれを上回ることになるのです。もちろん、使用する冷暖房器具の省エネ性能や室内気温、設定温度などによっても変動しますが、照明器具の“数のコスト”が意外と見過ごせないものであることがお分かりいただけるのではないでしょうか。

     

    そんな照明器具の節電に欠かせないのがLED化です。詳しくは次回「照明器具のLED化② 発光メカニズムから読み解く、LED照明の優位性」でご紹介しますので、お楽しみに!

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